道の駅案内板
平成13年8月5日 作成 / 平成14年5月9日 追記

◆ 道の駅とは
 道の駅をご存知でしょうか? 高速道路にサービスエリアやパーキングエリアがあるように、 一般道にも同じような施設があると便利だということで国土交通省が中心となって整備を 進めているのが道の駅です。この道の駅、平成13年8月現在、全国に約500箇所あります。 私もツーリングの途中で見つけると必ず立ち寄りますし、また、車中泊のポイントとしても よく利用しています。
 道の駅には三つの機能して、

・ 休憩機能 ・情報交流機能 ・地域の連携機能

があります。
 休憩機能として、清潔なトイレ、駐車場、電話が24時間使えます。レストランや 温泉などを併設している道の駅もあります。
 情報交流機能は道路情報、その街の歴史や文化、名産品や観光地を紹介することです。 特に名産品は道の駅でしか扱っていないというところも多いです。また、地元の新鮮な 農産物を置いているところも多いです。
 最後の地域の連携機能は、街と街が手を結び相互に連携することで利用 者にメリットがあるとのことですが、実際にそのように機能しているのか分からないので、 私自身この機能には?です。

◆ 道の駅のタイプ
 色々な道の駅を見ていると、大まかに6つに分けられます。

1. 観光基地タイプ ★★★★☆
2. 資料館タイプ ★★☆☆☆
3. 市民センタータイプ ★☆☆☆☆
4. パーキングエリアタイプ ★★★☆☆
5. JA販売所タイプ ★★☆☆☆
6. ドライブイン昇格タイプ ★★☆☆☆
(★は五点満点でのお薦め度)

1. お土産には地元の名産品、レストランにも地元の食材と、地域色を全面に押し 出します。温泉が涌くところであれば必ずと言って良いほど入浴施設が有ります。
2. 地域の歴史などあまり興味をそそらない内容で、なおかつ有料のところが多い。 よほど魅力ある内容でないと常に閑古鳥が鳴くのがオチです。
3. 地元民優先の施設、例えば、運動公園や市民ホールなどがメイン。旅行者に は魅力もメリットもほとんどありません。
4. 幹線道路に多くみられるが、数は少ないです。これも本来の道の駅の形であると思 います。
5. 割と多いタイプ。地元特産の農産物を並べてそれなりに体裁を整えています。
6. これも割と多いタイプ。既存の設備を使えるので投資が少なくて済みますが、トイレ などは概して古くてあまり綺麗でないところが多いようです。

◆ 道の駅のこれから
 これだけ道の駅のが増えてくると、隣の道の駅が車で数分というところも実際に 出てきています。これまではモノ珍しさで観光客が集まったかも知れませんが、これからは かなり特徴を出さないと厳しいと思います。つまり、淘汰の段階に入ったと言えるでしょう。
 道の駅の多くは補助金で造られ、第三セクターで運営されています。新たに建設する場合、 最低でも建物は一つは造らなくてはなりません。地元の建設会社におカネが落ちて、なおかつ 雇用も創出すると、良いコトづくめのようですが、あくまでもうまく行った場合のハナシ です。魅力、特徴が無く、観光客が多く集まらない道の駅はこれからはそれこそお荷物になる でしょう。

 それでは、それぞれのタイプ別に将来像を考えてみます。

1. 観光基地タイプ
 観光案内はもちろん、宿泊案内、予約が出来ることが必要になるでしょう。お土産もどこにでも あるようなモノを置くことはそろそろやめたほうがよいでしょう。
 温泉もスーパ銭湯が増えている昨今、うかうか出来ない状況です。観光客が気軽に利用出来る料金 (出来れば\500以下)にすることも必要です。

2. 資料館タイプ
 先に書いた通り、よほど魅力が無い限り将来性は薄いです。ある程度お金を掛けて魅力を増すか、 無料にして1.の観光基地タイプか立地条件によっては4.のパーキングエリアタイプへ転換する しかないでしょう。

3. 市民センタータイプ
 地元民にとっては役にたっているので問題はないのですが、道の駅として見た場合、そのままでは 将来性はなでしょう。

4. パーキングエリアタイプ
針テラス
 幹線道路沿いでは十分に存在意義があります。24時間営業のコンビニやファーストフードを併設 するとさらに便利になります。

※写真は奈良県名阪国道(R25)沿いにある「針テラス」

5. JA販売所タイプ
 漠然と農産物を並べているだけでは行き詰まることは目に見えています。新鮮な農産物が安く 手に入るか、無農薬、低農薬などの特徴が必要になるでしょう。

6. ドライブイン昇格タイプ
 古い設備の場合、まずはトイレとレストランから手を入れる必要があります。特に女性は汚い、 もしくはそのように思わせる場合、まず寄りません。レストランもドライブインのイメージでは メニューもそのようなものしかないと思わせてしまいます。

◆ 道の駅の新たな問題点
 先に述べたように、道の駅のウリの一つに「24時間使える清潔なトイレ」というのがあります。しかし ながら、ここ数年、大都市近郊の道の駅を中心にトイレの夜間閉鎖を実施するところが増えてきました。
 原因としてはトイレの破壊行為がひどくなったことがあげられます。また、暴走族の溜まり場になるとの ことで駐車場を夜間閉鎖しているところもあります。

道の駅案内板