三代レガシィオーナ・クロストーク
「僕らがレガシィに乗る理由」
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夢の助さん(36) 他銘国産ワゴンの後に「デザインに惹かれて購入した」初代レガシィツーリングワゴンブライトン(平成5年式)のオーナー。初代レガシィのオーナーズクラブ「LBF LEGACY BF CLUB(LBF)」メンバー。レガシィの他にアルシオーネSVXも所有。沖縄県以外はすべて走破したというほどのドライブ好き。個人HPはhttp://www.yumenikki.jp/。
Aさん(32) 自宅にあった初代レガシィ ツーリングワゴンがきっかけでレガシィファンに。現在は、2代目レガシィツーリングワゴンGTのオーナー。スバル車オーナーのクラブ「16PS(http://homepage2.nifty.com/soc16ps/)」メンバー。アルシオーネを所有していたこともある。趣味はドライブで、夢の助さんと同じく沖縄県を除くすべての都道府県を走ったという。
Bさん(33) 航空機の技術を活かしたスバルの独特な世界に惹かれ、初代レガシィツーリングワゴンを購入。以後、初代ランカスターを経て現在のランカスター6に行き着いたという。レガシィのオーナーズクラブ「プレイアデス(http://oide.to/SUBARU/)」のメンバー。休日はカナディアンカヌーやキャンプなどのアウトドアライフを楽しんでいる。
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歴代レガシィ、それぞれの魅力
夢の助(以下夢) 89年当時、初代レガシィのデザインを見て、これだ!と思いましたよ。スッキリしていて、特にリヤスタイルなんかすごく斬新だった。
A 初代って、今も下取り価格がいいんですよね。今でも街中でよく見かけますけど、デザインが気に入って大事に乗ってる人が多いんじゃないかな。
夢 初代はいちばんスバルらしい気がするんですよ。気合いを入れてつくったんだろうなぁ、という感じがする。もちろん安全性や動力性能でいえば現行型には劣るんだろうけど、クルマとしての魅力や存在感はダントツだと思いますねぇ。
A 確かにインパクトはありましたよね。なんと言ってもワゴンブームの火付け役だしね。それまでのスバル車ってレオーネにしろ、少し泥臭い感じがあったでしょ。
夢 そうそう、レオーネはちょっと癖が強い感じがした。
A 初代レガシィによって、ようやく普通の人が乗れるようになったという意味ではすごく大きな意味をもつクルマですよね。ただ、当時はこの車格でこの値段は高いなと思いましたよ。
B うーん。でも乗ればそのよさが分かるというか。当時もすごく剛性感があったし。私は割安だと思いましたけど。
夢 そう思うと、現行型はこれだけ進歩してるんだから安い買い物だと思わないとね(笑)。
A 2代目のデザインは万人受けするようになりましたよね。私はこのデザインが好きだから今も乗ってるんですけど。他メーカーの国産車から乗り替えた人がすごく多かったのも2代目でしょう。初代といちばん違うな、と思ったのは排気音!
B そうかもしれない。私がボクサーサウンドに魅せられ始めたのもこの頃から。あの独特の低音はいいですよね。聴いて楽しめる。ノイズじゃなくサウンドとして。
夢 そうですか?私はターボ系の低音よりもNA系のもっと軽いパラパラした音が好きだなぁ。ただ、やっぱり2代目になって色々な意味ですごく進化したよね。エアバッグが付いたし、側突にも対応した。バリエーションも増えたし。
A 2代目はディーラーとかオーナーさんの意見を多く取り入れて開発したんじゃないですかね。いい意味で進化したと思いますよ。
B 3代目はまたガラッとイメージが変わりましたよね。私は癖のないデザインが気に入って購入したんですけど。
夢 ええ!?3代目は癖、あると思うけどなあ。
B 私もね、雑誌で写真を見たときは「なんだこれ?」って思ってたんですよ。でもディーラーで実物を見たら、おっ、と思った。で、契約(笑)。ディテールだけを見てしまうと違うんですけど、全体的な雰囲気はやっぱりレガシィなんですよ。
夢 そうかもしれない。
B あとは6気筒が出たのが大きかった。NAの素直なレスポンスと、なんといっても3リットルのパワフルさは他のモデルには代えられない。エンジンも滑らかに回って静かすぎるくらい静か。ボクサーサウンドが聴こえないのが寂しいけど。
夢 たしかに、6気筒には乗ってみたい気がする…。
レガシィに共通するもの
B レガシィに共通してるものって、私は走りの楽しさだと思うんですよ。よく遠出するんですがレガシィなら、目的地に着いてからの楽しさのほかに、そのプロセスでも楽しい時間が過ごせる。
A それはありますね。移動するだけじゃなくて、楽しさも得られるっていうのは道具として完璧だと思う。あとは、乗りやすさ。ちょっと無茶なことしても焦らずに済む。スキーに行った時なんかに雪道で道を尋ねるでしょ?そうすると相手の人も「レガシィなら大丈夫」って思うのか、とても他のクルマじゃ行けないような過酷な道を案内される(笑)。でも実際、レガシィなら苦労せずに走れちゃうんだけどね。
夢 道具として…って話は、分かりますね。レガシィに乗ってる人は、動いてナンボ、走ってナンボって人が多い。大事に大事にガレージに飾ってる人はいませんね。趣味を楽しむ手段として上手に使っている人が多い。
B あと、台数を多く乗るよりは気に入った1台を乗り続ける人が多い気もする。楽しむ手段…そうですね。私も遠出する時、仲間がいても運転代わりたくないですもん。
夢 私もです。楽しいから一日で五〜六百キロはひとりで走れる。ぜんぜん疲れないですし。
A 私は千キロいけますよ(笑)。
レガシィがレガシィたる条件
夢 レガシィがレガシィであるために必要なことって何だと思います? 私は長距離を走っても疲れないグランドツーリングカーであることだと思うんですが。
A さっきも出たけど、道具として優秀であること!それはハードであるメカニズムの面と走りの楽しさといったソフトな部分の両方に魅力を感じられるということ。
B 流行にとらわれないで水平対向エンジンや足回りなど、スバルらしさをもっていること、かな。
A あ、あと全天候型であること。レガシィで行けない所は他のクルマでも行けないんだよね。
夢 全天候型。そのとおりですね。安心して乗れる。路面状況をきちんとドライバーに伝えてくれること。その条件が満たされれば、水平対向エンジンじゃなくても私は構わないと思ってるんですよ。
A 私も底辺のコンセプトさえしっかりしてれば水平対向でなくてもいいですね。スバルが強い信念をもって作ったものであれば。
B ええ!?私は断固、水平対向にこだわりますよ(笑)。
夢 いろいろ言いましたけど、ひとことで言えば「自分が運転したいと思うクルマであること」かな。どうですか?
A&B それには賛成です!
四代目レガシィに望むこと
夢 4代目ではNAエンジンのラインナップをもっと充実させてほしいですよね。
A 確かに。ターボのよさはあるけれど環境のことを考えるとね。もっと低速トルクのあるNAエンジンがあるといいですね。あと、内装の質感を高めてほしい。それと取り回しや回転半径といった部分をもっとよくして、女性が運転しやすくなったらいいなぁ。
夢 エンジンや足回り、デザインとか細かいところを挙げるとキリがないけど、やっぱりスバルらしさは残してほしいですね。エンジニアの思い入れが伝わってくるようなクルマであってほしい。
B そう!頑固なまでのこだわりは失わないでほしい。パッシブセイフティよりも事故を未然に防ぐためのアクティブセイフティに力を入れてるところとかね。
A そのひとつひとつがレガシィらしさを築いていくんだよね。
夢 スバルらしさ、レガシィらしさ、ってすごく抽象的な言葉で申し訳ないんだけど…。走りの楽しさとか、レガシィに乗ることで得られる充足感とか。うまく言葉にはできなくてもレガシィオーナーならきっと分かるのではないかな。
A&B そう思いますね。
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